Thunderbird 自転車旅行記

個人的なサイクリング旅の備忘録 サイクリングをしながら鉄道も楽しむ旅へ。よく駅に寄りながら線路沿いをサイクリングしています。現在、サイクリングと並行して駅のスタンプを収集中です。

紀伊半島一周の旅! 18きっぷ旅 <前編>

なんか先日、自転車で大阪から三原まで行ったような……。昨日は山の辺の道を結構歩いたような……。まあ気のせいか。とりあえず体がいたい。満身創痍。


友人に誘われてこんな企画をやってみることになりました。最初は結構うやむやにしつつでやめようぜとはいうものの、やってみたいなあという気持ちもだんだんと出てきて。計画ができるにつれていよいよだな!という感じに。ところが、1日のほとんどの時間、電車または気動車、しかもロングシートという条件であることが判明。課金(特急に乗ろうよ!)という意見はそうそうに切られてしまって、もう鈍行一筋で行くことに……。電車に乗るだけだから楽だろう!

さて、どうなるか!



朝は早い。このブログの記事になる内容はたいてい早くからでないとうまくいかないことが多いらしい。いつもこの文言から始まっている気がする。


天王寺で集合して、まずは6:45発の関空・紀州路快速に乗車。行き先は関西空港と湯浅(!)。おそらく珍しいはず。とはいえしっかり自動放送は日根野まで対応していました。


しばらくは大阪市内を高架線で抜けていきます。この間荷物の整理などであまり景色は見ていない。大和川を渡るとまもなく堺市、三国ヶ丘と続きます。この辺もいろいろ思い出あるなあ。ずんずん大阪のベッドタウンを快走すると、少し緑が見えるようになってきて、熊取、日根野。熊取は何度行ったことか。日根野で切り離します。自分が後ろ4両にいることを確認してそのまま乗車します。天王寺の時点で余裕を持って座れたのでよかったですが、もしギリギリなら立っていたかもしれない。そんな混雑度。この電車は日根野以南も快速運転で、山中渓などの駅を通過していきます。この辺は和歌山までのサイクリングでよく登場する場所ですごくなじみがありますが、あっという間に和歌山県に突入します。この和歌山県が異常に長い。新宮まで和歌山なんて信じられない(今から行くなんて信じられない)。


そんなこんなで和歌山に到着しました。着席したかったので普通電車に乗り換えることに。新型227系の車両まではよかったのですが、なんとロングシート。確かこれで新宮まで……。


8:06発普通御坊行きに乗車。幼稚園児が多く乗っていて、にぎやかな出発となりました。それもすぐに降りてしまって、海南を通過。その後、一面に海が広がり始めました!この日最初の海に一同興奮。ロングシートだと窓が広い。窓ガラスが1枚ものだからよけいに海が広く見える。車両が青でいっぱいになりました!こう考えると、ロングシートも悪くないなあ。その代わり、座る場所は気をつけないと!


トンネルをいくつか過ぎると、石油タンクの群が見えてきました。すごい数に圧倒されていると、方向転換して有田川沿いに進みます。有田川を渡って、少しすると湯浅、広川ビーチ駅へ。自転車旅の白浜行きではこの駅で休憩した覚えが。その時は雨が激しくて寒くて空腹で……。今と真逆だ!肝心のビーチからはかなり遠いという豆知識を披露しておきました。


またトンネルでズドーンと山を抜けると、あっという間に御坊に到着しました。ここまで結構遠いんだけどなあ。


次は9:10発普通紀伊田辺行きです。

内陸部を走るので初耳な駅が続きます。かえる大橋が見えてくると、切目駅から先はいい感じに海が見えてきます。窓いっぱいの海はやっぱりうれしいもので、元気が出てきます。


そんなこんなで紀伊田辺駅に到着。

次は9:53発普通新宮行きに乗ります。もうこれで新宮まで行ってしまうのか!


難読駅名が続くのでクイズを出してみるとなかなか読めない。朝来と書いて何と読む?と出すと、あさご?となるけれども違う。正解はあっそ。と、解答者は「ふーん。」その後誰でも思いつくコメントを残していきました。この駅で降りる人の顔がなんだか微妙だった気がする。申し訳ない。


そして、白浜に到着。

ここで20分ほどの初めての休憩。特急を待避します。駅前は特に何もないので列車を撮影することに。

新宮方面はパンダくろしおがやってきました。新大阪方面はオーシャンアローがやってきました。どちらも撮りごたえよし。南国感あふれる駅といい感じのカーブが最高です。車内に戻ると、ロードバイクを車内に持ち込む人が。しかもそのまま。これはサイクルトレインという企画で、昼間の紀勢線の一部区間では自転車をそのままの状態で持ち込めるというものです。確かに電車の表示にも自転車のアイコンがありました。手すりのところに自転車をマジックテープで固定して運ぶようでした。そのため、手すりには衝撃吸収のパットが巻かれていました。ぼくもいつかやってみようかな。


リフレッシュできたところで発車します。白浜から先は未開の地。初めて足を踏み入れます。しばらくは山の中を行きます。たまに海は見えますが、ちらっとだけです。

並行する国道42号が目に見えてアップダウンしているのを見ると、串本まで自転車は……。


特急停車駅の周参見を過ぎて、江住駅で列車の待ち合わせで数分停車。その間ちょっとだけ車両を出る。すがすがしい海のかおり。そして、年季の入ったコンクリートのプラットホームと短いホーム屋根、都会のよりはちょっと横幅が短い駅名標。たまりません。


おしゃべりしていると、いつのまにか串本駅に到着しました。とはいえ、降りない上に止まる時間もわずかなので行ったようで行ってない感がある。


発車後、何やら変な形の尖った大岩が。何か見覚えが……と思ったら橋杭岩でした。うまく撮れるほど近くはないですが、車内から楽しめました。


まもなく、古座駅、そして古座川を渡ります。なかなかきれいな川で、水底が見えそうなくらい。


ここからは息を呑むような景色が続きます。波によって削られた岩盤が広がるさきは大海原です。

紀伊田原で対向待ち合わせ。空が青くて広くて……。いいなあ。


鯨の町、太地、そして紀伊勝浦、那智など聞いたことのある駅を過ぎつつ、どんどん進んでいきます。


個人的には三輪崎からの景色がお気に入りです。

海岸の線路の近くの大岩の上に木が生えていて、岩の間からちらちらと海が見える。狭いスペースによくも通したなというような線路で、電車は当然徐行します。その後、ずっと真っ直ぐな海岸線が続くようになって、いよいよだなという感じになって、気持ちが高まってきました。


新宮駅到着!

運行上の重要拠点であると同時に、私たちの旅の重要な経由地でもあります。

次の紀勢線の列車まで時間があったのであたりを散策します。この駅です!見たことある駅です!YouTubeとかでしか見たことのない光景が目の前にあって現実味があまりなく、なぜか興奮していました。



続く……。