Thunderbird 自転車旅行記

個人的なサイクリング旅の備忘録 サイクリングをしながら鉄道も楽しむ旅へ。よく駅に寄りながら線路沿いをサイクリングしています。現在、サイクリングと並行して駅のスタンプを収集中です。

札幌→大阪1500km 18切符の旅 前編

大学の受験が終わり、北海道から帰阪する時に友人Kから「18きっぷで帰らん?」と誘われて始まった旅、それが「札幌→大阪1500km 18切符の旅」でした。


入試の数ヶ月前、旅に飢えた友人が思いついた壮大な鉄道旅。結局計画は考えさせられたのですが(笑)こんな長距離はやったこともなかったので一体どうなるのか全く分かりませんでしたが、とにかくやってみました!!!



1日目


札幌出発

入試の興奮冷めやらぬまま旅が始まります。

楽しみなような、不安なような。とにかく緊張していた気がします。ほんとに大阪まで帰って来れるのか、と。

しかし、やると決めたからには行かないわけにはいきません。1本目の電車に乗り込みます。


14:35 快速エアポート146号新千歳空港行き 3914M

今日の結果がどうなのか、そんなことはもう考えません。とにかく大阪に帰るのみです!
北海道はまだまだ雪が残っていて、白い原野をひたすら突き抜けていきます。エアポートは結構速いので好きな列車です。

新札幌、北広島、恵庭、千歳、南千歳。北海道らしい感じがします。
空港にはもちろん行かないので南千歳で下車。

札幌で適当な電車に乗ったので南千歳で40分ほど待ち。その間この駅を探索します。
あたりは特に何もなく空港関連の道路とか建物とかがあるだけで家とかはほとんどない。というかない。けど、石勝線の起点だったり北海道の玄関口に近いこともあって、南千歳には特急も含めて列車が停車することになっています。ちょっと不思議な感じがします。

札幌方面や空港方面は12分に1本はあるのですが、石勝線方面は1時間に1-2本。0本の時間帯もあります。あまりの違いに驚きを隠せません。
北海道で鉄道が頻繁に走っているのは札幌近郊くらいだということをまざまざと感じます。

待合室はホームにもありますが改札の待合室は広々としてあたたかい。ホームにいれば冷たい風でやられてしまいそうです。

走行している間に次の電車。

15:49 普通苫小牧行き 2766M

この区間の景色が結構良かった気がします。雪原の向こうに背の高い木が並ぶ、まさに北の景色。


ほとんど誰も乗ってなかった気がします。

すぐに苫小牧に到着します。



苫小牧からは太平洋フェリーで仙台へ向かいます。

早割なら半額で乗れるということで、K氏がどうしても乗りたいフェリーだったので計画に組み込みました。

本来なら函館から青函フェリー、そして本州へ行くのが普通ですが、そういう事情です。


札幌→苫小牧は18きっぷを使っても元が取れないので18きっぷ旅のくせに初日は使ってません笑



さて、初の苫小牧はちょっと驚き。

南口から出たのですが、駅前の寂れ感がとてつもなくてびっくりしました。

大きなデパート跡?のような建物が残っていたり。

天気も曇天だったのでそういうふうに感じたのかも。

苫小牧は結構大きな都市なはずなんだけどなあ。


フェリー行きのバスに乗る前、K氏のお土産の忘れ物を探すことになり、そうこうしている間にバスが出発してしまいました。これはまずいです。

もうバスがないので徒歩で行くしかなく、時間もないので小走りで乗り場まで向かうことに。


いきなりハプニングかーい!


1時間かけてなんとかターミナルに到着し、無事に乗船。危なかった。そして、全然近くなかった。


乗船したのはきたかみ号、仙台行き。


さて、太平洋フェリーの中ではあらかじめ買っておいたセコマのカツ丼を食べながらしゃべり倒しました。あんまりこれからどうとかは考えてなかったかも。


で、この船がなかなか揺れます。

K氏は瀬戸内のフェリーにしか乗ったことがなかったので、ほとんどゆれのないフェリーを想像していたようですが、実際は全く違いました。

浴室の湯船も右は左へお湯が大きく揺れていて、確かに揺れていることがわかりました。


K氏はこの揺れにちょっときてしまったみたいで風呂上がりは速攻で寝室へ行ってしまいました。

自分はあまり酔わない方ですがちょっと危なかったかも。やっぱり瀬戸内のフェリーが揺れなさすぎるだけで、外洋のフェリーはなめたらあかん。


というわけで就寝。



2日目


あの揺れの割にはよく眠れました。

目覚めるともう仙台湾のところまで船はきていました。

朝は結構到着がゆっくり目で仙台港着は10時くらいでした。


K氏は船の色と同じく顔が青かったような笑

揺れで散々な目にあい、もう乗らないとか言っていました。


とりあえず仙台へ向かいます。

最寄りは多賀城という駅みたいなのでそこまで歩き。


道中、貨物列車と遭遇。ディーゼル機関車を間近で見れて良かった!


歩いて30分くらいで多賀城駅に到着。

18きっぷ1発目はこの駅から!

さっそく電車に乗り込みます。


10:37 普通あおば通行き 922S


仙台駅には地下ホームで滑り込みます。

石川県より北寄りは全く行ったことがなかったので東北初が仙台ということになりました。


東北最大の都市ということもあって、なかなか大きくてモダンな雰囲気でした。駅ビルもとてもきれい。


ここでお昼ごはんに牛タン弁当を購入。

それとずんだ餅も買いました。


仙台からは日本海側に抜けていくルートです。

調べるまで全く知らなかった路線でいきます。


接続の関係で、やむなく新幹線を使います。

ここまで全く18きっぷらしくない。


11:45 やまびこ55号盛岡行き 55B


東北新幹線の列車を見るのは初めて。E2,E5,E6系の車両を見ることができました。東海道山陽方面はどちらかというと白系の車両が多いので緑とか赤とか派手な色の車両は新鮮な感じ。


車内で牛タン弁当を食べます。

これがなかなかうまい!!

しっかりと味付けされた食感のいいタンとご飯の相性は抜群で最高でした!

また食べたい味です。


新幹線は次の古川で下車します。

ここからは陸羽東線に乗り換えます。


12:15 普通新庄行き 4729D


縁がなさすぎる土地なのでさっぱりどこを走っているのかわかりませんが、とにかく日本海側に出ることができるようです。ローカル線だと思っていたのですが、結構お客さんを乗せて出発。


乗り込む列車はキハ110系という車両。はじめましてです。


今にも雪が降りそうなしっとりした中を行きます。

最初は平地を走っていましたが、だんだん山岳路線のようになってきました。


鳴子温泉で数分停車。

温泉のにおいが駅からでも分かりました。このへんは〜温泉という駅名が続きます。


鳴子温泉から先、車窓が絶品です!

警笛を鳴らしながら山の間を縫って行って、抜けた先では雪原を雪の被った山々を見ながら快走!

山区間は渓谷みたく深い谷になっていて見応えがありました。


全面展望をしようとすると、運転席には1,2,…5人もの乗務員の方が。研修とかだとは思いますが、5人は初めて。景色にうっとりしてるのでしょうか?



古川から2時間ほどで新庄に到着。

この先は陸羽西線に乗り換えるのですが、工事の関係で長期間運休中。そのため代行のバスに乗り込みます。もちろん18きっぷで乗れます。


接続が良すぎて急いでバスに乗り換えです。


14:15 代行バス 酒田行き


ひたすら最上川沿いの道を進みます。

今日はずっと曇天でたまに雨がぱらつくような天気。冬の東北らしいイメージがあります。

最上川も水量が多く濁っていました。


途中、余目駅に停まるのですが、終点まで乗ってもこの先は変わらないのでそのまま乗車し、終点の酒田まで乗り通しました。結構時間かかります。



酒田に到着!日本海側に出ることができました。

ここからは日本海沿いに大阪を目指します。


ここで1時間待ち。駅舎が最近建て替えられたようで、きれいになっていました。待合室も完備。


17:22 普通新津行き 832D


ここからは羽越本線のGV-E400系という列車に乗り込みます。新しい車両で、電気気動車だとか。


米どころだけあって、ひたすら田んぼの中を走り抜けます。もうそろそろ景色が見えなくなってきた。


途中、鶴岡を通過して海沿いの区間へ。でも全く景色が見えない。



さて、到着したのは鼠ヶ関駅。今日はここで1泊。

列車から降りると雨がぱらついて肌寒い。


駅から歩いたところの民宿に泊まらせていただきました。とにかく夕食の海鮮が美味しい!豪華!

旅行割ということもあり、リーズナブルに泊まることができました。


明日いよいよ最終日ということを思うと、さらにあのフェリーの揺れがまだ残っていることで寝つきはあまり良くなかったですが、次の日を迎えました。



(続く)