リハビリ代わりに大阪から高野山へ自転車で行ったら大変なことになってしまった100kmライド!
前回まともに自転車に乗ったのはいつだろうか、というくらい日が空きました。ようやくいろいろ終わったので(いろいろやらないとならなくなったが)、リハビリにどこかへ行こうかなと考えていた中で行こうと考えていたのが高野山でした。なによりも自転車で本当に行けるのかを知りたかったというのがあります。今まで車で行ったことはありましたが、相当長い道のりだったと記憶していますが、果たして行けるのか。
久しぶりのサイクリングに昨晩ほとんど寝ることが出来ず。朝の5時くらいに起きようと思っていろいろ準備しましたが、寝不足はいけないのは重々承知しているので二度寝。結局眠気が覚めたのが10:00過ぎ。それからなんだかんだで1時間後くらいに出発。
高野山までのルートはいろいろ考えましたが、一番腑に落ちたのが、大和川→石川→高野街道→トトロ道→九度山→高野山というルート。車との接触が少なくなりそうなので、今日はさぞかしきれいな空気を吸い続けることができるのだろう。
風向きは北風で少し追い風。あまりに久しぶりすぎて家周りのルートも忘れかけていましたが、なんとか石川のサイクリングロードに入り、12:15 河内長野駅まで到着しました。
ここまでは来たことがあって、大阪なのに緑が多いなあなんて思っていました。まあ、今からどんなにも緑へ突っ込むのか、という話ですが。
河内長野からは高野街道を通ります。Googleマップでは結構はっきり主張していました。カラー舗装や石板の埋め込みが整備されており、なんといっても文化財級の風情ある建物が並んでいるのが魅力的です。これはゆっくり進むところです。飛ばすのは失礼です。
しばらく行くと国道370号線にあたります。どうやら道路の向こう側に見える激坂が街道のようですが、あまりに交通量が多く、渡るまで数分。ようやくぱっと渡って、進みます。国道の騒がしさは消え、すがすがしい冷たい空気がお出迎え。ここまでくればこの空気を味わえるのか、と感動しながら進みます。
また国道にあたりますが、歩道橋が整備されているだけマシ、、、。ちょっと渡る気にならない。例によって時間がかかります。街道を進んでいくと、
12:30 三日市町駅(久しぶりの時刻表収集)に着きます。
駅前にはあまり家の周りにはないサンプラザが君臨。大阪府の南部に展開するスーパーのようです。辺りはまだ市街地の様相です。
三日市町は折り返しが設定される駅のようで、街道を進んだ先で電留線を見ることが出来ました。今回を機に南海高野線を勉強しようと思います。あまりにも知らないことが多い。三日市町はまちではなくちょうと読むのか。
さて、街道から国道へ合流して、新町橋交差点の次の信号のない交差点を左折して、南海線を越えるとすぐ右にトトロ道が始まります。南海高野線の廃線跡で、舗装はさておき緑の中を進んでいく気持ちのいいコースです。すぐに右手に美加の台駅が見え、そしてバイパスと鉄道の高架をくぐります。昨日雨が降ったので路面がしっとりとしていて、林道を彷彿とさせる感じでした。
集落に出た後軽く上り、高野線の線路が見えます。ちょうど特急こうやが通過していきました。黄色い花(何かはわからなかった)と合って、春の訪れを感じます。
しばらくして
13:15 千早口駅に到着しました。
時刻表はなぜかコピー用紙のもの。カラー。
なおも遊歩道を進みます。新緑の季節です。まもなく天見駅に着きました。13:30
この駅は木造感全開のいい駅でした。南海は古いけどぼろくなくて味がある、というある意味いいイメージがあります。昔の駅はどこもかしこもこんな感じだったのだろうか。電灯の配置位置ですよ。この駅の時刻表は売り切れ。今日は不発?
ちょうど駅に電車が到着。何人か降りてきて向かった先は駅前の駐輪場。そこに停めている原付でどこかへ走り去っていきました。自転車では辛いのだろうなあ。
まもなくトトロ道は終わり、国道371号に戻ります。少し登って行くと、すぐに旧道との分岐。なぜか紀見トンネルだけは通る気がしないので峠に向かいます。例によって交通量、、、。さて、気を取り直して。もっときついと思っていましたが、あっさりと登ってしまいました。交通量が少なくていい。
峠付近は景色は望めそうにないので下ります。そのまま林間田園都市のダウンヒルに直通します。新しい紀見トンネルが顔を見せており、早く供用してもらったらいいなと思っています。さて、この林間ダウンヒルですが、ちょっとハマりました。いい感じにスピードが出てカーブもゆるく信号もそこまでなので爽快。あっという間に橋本まで下ります。途中、横風に何度かあおられたのは怖かったなあ。
ちょっと寄り道して、橋本駅着14:45
また偶然こうやに会いました。JRと南海の時刻表を収集。さらに、駅スタンプも収集。跨線橋から見える配線がなんとなくツボ。日が傾きかけているので急がなくては。
この時点でナイトライドは確定。
高野山×夜=?
ここからさらに高野線沿いに進みます。紀伊清水、学文路、九度山(15:30)の順に駅に寄っていきました。全部木造の駅舎なのが楽しい。学文路は合格祈願、そして難読(かむろ)として有名。また、九度山は大河ドラマの影響でいい感じにリニューアルされていました。
いよいよ高野山に向けて上って行きます。しばらくは上りはありません。なんとなく雰囲気が変わります。寒くなってきました。日中はあれほど暖かかったのに。軽装しか持ってきてないよ!
丹生川(にゅうがわ)橋梁はやっぱり止まってしまいます。峡谷と深い山を越える力強さを感じます。最近の橋梁は赤でないのが増えてきましたが、やはり橋梁は赤がいいな!
高野下駅に着きます。15:45
またまたこうや。ありがたい。ここのトイレが結構きれいで、ホテルが併設されているようです。明るくていい駅。このあたりも廃線跡やハイキングコースがあるようなので行ってみたいですね。駅直下の道路がそのコースだとか。電車はすさまじいフランジ音を響かせながら山の中へ突き進んでいきます。
ここからいよいよ山岳地帯に突入です。
地図上ではしばらく建物沿いのように見えたのですが、実際は道路脇の高台の上にあるようで、実感としては普通の山道です。
なんとなく暗くなってきた中で、ゆっくりゆっくりと登って行きます。今回は速くなくていいのでとにかく登り切ることが目標です。
勾配はほぼ均一とはいえ、ひさしぶりに使った脚は全く回らず、10km/hで登ります。
クネクネとした山道の印象でしたが、そちらの方が登る気にはなりますね。真っ直ぐな登り道の絶望感たるや。
途中、ほぼ全線にわたって並行する高野線のフランジ音が常に聞こえました。湿度が高かったというのもあるのでしょう。なぜか励まされます。偶然、道路からまたまたこうやが見えたのですが、明らかに登っているのが分かりました。さすが、山岳路線として知られているだけあります。
長い。長い。
途中、何箇所も道路の拡幅工事で片側通行となっており、合法的に休憩しました。そういえば昼ごはんもしっかり食べていないので何度か持ってきたお菓子をほおばります。うまい。
休日でしたが、夕方の、しかも高野山方面なので道路の交通量は少なく、これに関しては助かりました。
矢立に着いたのは16:45。ここまで1時間山道と格闘してきました。しかし、まだまだ続きます。小休憩して、またゆっくりと登ります。
寒い。長い。風が冷たい。つまり辛い。なんでこんな軽装で来てしまったのだろう。体を動かしているだけマシですが、なんならこのままいくと神々の力で抹殺されるかもしれません。場所が場所なので恐ろしい。
しまいにはガスまで立ち込めてきました。景色もあるわけがなく、どこまできたかがほとんどわからない。でも携帯で地図は見ない。見たら、まだかあ、なんて思ってしまう。負けてしまう。ゴールがあると信じてひたすら頑張ります。
そしてついに!!
大門着17:45
感動。
こんな私でも登ってしまえるのか!
努力してコツコツ何かをすることってこんなことまで成し遂げてしまえるのか。
気温は5.0℃。大門はライトアップされ、神々しい。
とにかくハンガーノック状態なのでコンビニに急ぎます。誰もいない夜の高野山。違和感。
カップ麺やおにぎり、パンなどを大量に買い、寒い外のイートインで食べます。あーうまい。こんな時間にこんなことをすることってまあないですよ。
とにかく寒いので動きます。
何にも店が開いていない。街灯も最小限。
壇上伽藍に到着。こちらもライトアップされ、美しい。風のせいか、時々カランカランという飾りの音がしました。本当に誰もいない。
普通はここから金剛峯寺に行くのですが、そこまでの道は灯籠の火のみ。時折り、ガサガサっという音がどこからか聞こえてきます。鬼太郎の世界。絶対何か出るよ!
というわけで一旦国道に戻ってから行くことに。
金剛峯寺、しまってました。
とにかく寒いのでもう帰りたい。奥の院は今月山行で行くことになっているので今日は行きません。ああ、寒い!手袋欲しい!
高野山駅や極楽橋まで行こうと思えば行けますが、正直ルートとして不明なところが多く、不安が残りました。
なので、下ります。
大門まで戻ってきました。19:15
気温は3.8℃と書いてありました。風が冷たいので体感としては本当に氷点下です。
さあ、下ります。
ライトを点灯して、ダウンヒルです。
やはりガスは立ち込めていて、見通しが悪い。最初はゆっくりと進み、次第に晴れてきたところでスピードを上げて行きました。
ふと後ろを見ると、本当に真っ暗。こんな中をライトなしで行くことは自殺行為以外の何物でもありません。
矢立まで長い!こんなに登ったっけ?というかくらい暗い。車通りも少なく、人気はゼロ。
さらに下ります。普段なら楽しいであろうダウンヒルも、真っ暗となれば緊張感を持たなければなりません。舗装がきれいで、落石も少なく、転倒することなく走ることができました。これは奇跡としか言いようがない。
いくつか街灯が出現し出して、高野線の高架をくぐると、高野下駅に着きました。20:00今日はここから帰ることにします。
次の電車まで30分ほどあったので余裕を持って輪行準備。
本当にきれいな、明るい駅でうれしいですね。
券売機で切符を買い、2両編成の電車に乗り込みます。
暖かい。実に天国行きの電車です。
誰も乗っていない電車でおにぎりを食べます。こんなうまいおにぎりは久しぶりだ!
電車が停まるのは、そういえば今日寄った駅ばかりです。
橋本で難波行き急行に乗り換え、新今宮まで向かいます。紀見峠をあっという間に乗り越えてしまい、なぜか中百舌鳥にも、三国ヶ丘にも停まらない急行はあっという間に新今宮まで着いてしまいました。
改札口が狭いものしかなくて難儀しましたが、それよりも、この地があの地まで続いているのか、と考えると南海には尊敬しかありません。もう一度学び直そう。
大阪に帰ってきましたが、普通に寒い。今日は寒い日だったようです。そういえば寒すぎてきれいな空気は十分に堪能できなかったなあ。いや、ずっときれいだったから気づかなかったのだろうか。
家に帰ったのは23:00前。思ったよりも時間がかかりました。距離のわりに遠い、高野山。不思議とまた行ってみたいと思ってしまいます。今度は頑張って速く登りたいな。
というわけで違和感しかない高野山を体験したライドになりました。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。