Thunderbird 自転車旅行記

個人的なサイクリング旅の備忘録 サイクリングをしながら鉄道も楽しむ旅へ。よく駅に寄りながら線路沿いをサイクリングしています。現在、サイクリングと並行して駅のスタンプを収集中です。

自転車で大阪から途中輪行しながら伊勢街道経由でしっかり伊勢神宮観光90kmライド!


後日、伊勢神宮まで完走するライドに再び挑戦して、無事に成功しました。
こちらもぜひご覧ください。





春休みなので前よりずっとサイクリングに行きやすくなりました。時間的にも、時期的にも。
今回は前から行ってみたかった伊勢神宮までのサイクリングをやってみました。その備忘録です。


伊勢神宮まで行くのであれば、観光はしたいよねということで朝は3時起床。友人との2人で3:30に集合していくことにしていました。だが、昨日は別の友人と遊んでおり、その後変に絡まれて長くなってしまい、家に帰ったのは23:00。結果、仮眠になって今に至ります。15分遅れましたが、出発です。


初めの感想は、とにかく寒い。3月ですが、気温は0度。夜が明けるまでの数時間はこの中で走ることになります。また、寝不足のせいか全く足が回らず、動かない。まともにスピードが出ず、だらだらと大和川、そして国道165号の登りへと入って行きました。ここで、友人の変速機にトラブルが。前から言っていたのですが、変速を軽くするとチェーンがギアにかまず、空転してしまうというのです。これではある程度の登りはきついと判断。とりあえず桜井まで向かいます。


なんとか登った後は中和幹線へ。
わかっていたことですが、自転車禁止の高架が多く、中には鉄道を越えるためのものが4箇所ほどあり、いちいち迂回しなければなりません。ただでさえあまり走れないのに、こういうのがあると、、、。かといって国道を走るとそれこそ渋滞や信号、道幅問題、高田あたりのルートを決めかねるといった事態になるのでうーんといった感じです。
でも奈良の中和地域を横断するなら国道がいいのかな?つぎに走るとすれば国道を選びます。でも出来るだけ走りたくはないです。


途中の広陵町は靴下の生産が日本トップクラスで、以前ここを通った時に道路の真ん中にそれを表す看板が立っていましたが、夜間に通るとすっかり読めなくなるのでよっぽど興味がないとわかりにくくなります。また、人口的にも奈良の町では一番だとか。その割には知名度が。


我慢のライドが続く中、桜井のすき家に入りました。朝の6時前だったのであまり箸は進みませんでしたが、とりあえず完食。
ここでちょっと議論しました。
このままいくとどのルートにせよ間違いなく変速機の不調で山を登れず大変なことになる。また、2人とも体調がイマイチ。
と、いう中で出た結論は、
「とりあえず山を輪行で抜ける」
ということでした。


偶然駅に近かったので出たこの結論。後に吉と出ました。


休憩も兼ねておしゃべりしながら日の出の時間を過ぎ、すっかり明るくなりました。
桜井駅を目指し、すぐに着きました。7:30 時刻表 駅スタンプ


駅前は程よく栄えていて、学生の利用も多かったです。JR側では時刻表とスタンプを収集。しかし、近鉄側では特急の運休などでダイヤが変わっているためもらえず。
今日は榊原温泉口まで輪行します。運賃は900円。乗り換えがいる場合もありますが、今回は五十鈴川行きに乗ったので乗り換えなし。
近鉄にもクロスシートがあるようですが、そんなことを調べている場合ではないのでロングシートで目的地まで。
駅のホームには現役のパタパタがあって何気に興奮しました。これを機にちょっと大阪のパタパタも見に行こうかな。現在、LED式(発光ダイオード)やLCD式(液晶)が主流のなか、これが残っているのはうれしい。これで古い車両が来たらなと思ったりもするが、それは現地住民のことも考えるとどうか。


乗車時間は1時間ほど。いきなり初瀬川の山肌に沿って登って行きます。思った以上の登りに、もしも自転車なら、、、?と考えてしまう。榛原で一旦町らしくなって、また山間部に入ります。駅間距離も長くなります。もしも自転車なら、、、?
三重県に入って、名張盆地に入ると田んぼが広がりもちろん勾配もありません。ここは走っていて楽しそう。
しかし、伊賀神戸を過ぎてからまた山に入って行きます。これは大変そうだ。長い新青山トンネルを抜けてしばらくすると榊原温泉口に着きました。9:00


暖かい陽気に包まれ、気分も少しは良くなりました。駅の前後は坂とトンネルで、この辺りの地形の様子を表していました。
駅に自動改札はなく(!)、駅員さんに切符を見せて通りました。ちなみにここでも時刻表を同じ理由でもらえず。3/13からもらえるそうです。
目の前はとにかくのどかな風景。静かで落ち着きます。無理やり起こした友人は、「ここで寝たいわ」「このまま寝過ごして伊勢まで行くことを願ってたんだが」などと言っていましたが、そこはメリハリを。まあ、気持ちはよく分かる。


駅前で輪行していると、バンバン近鉄特急が往来していました。そのうち2つはひのとりで、結構短い時間差で通過したので近くには同時に出会うポイントがあるのでしょう。また、駅前から青山高原と風車が見え、本当なら?と思います。


さて、輪行も解除できたところで向かうはとりあえず松阪です。
国道まで下り、大三(おおみつ)駅前付近までは国道165号を進みます。そこから、県道661号を進みます。サイクリングロードに当てられていそうな番号ですが、本当にそうでした。車通りはあるものの走りやすい。特に、新緑と集落が見えた区間は最高でした。


たまたま出会った現地のおじさんによると、ここは初瀬街道に当たるのだとか。そして、進行方向右側に見える山の下には名松線が走っているそうで、過去に2回も車両逸走事故が発生したそうです。すごいローカル線なので大丈夫だったのかもしれませんが、とんでもないことです。なかなかの旅行家で、鉄道好きということもあり思ったよりも話が弾みました。マスクもする方が珍しいとか。そういえば双方マスクを忘却!


さて、このまま行って橋を渡り、県道15号に乗り換え。近鉄の河合高岡駅もおそらく時刻表はもらえないのでパス。
近鉄大阪線に並走しながら緑の多い平地を進みます。実はこの辺りにも初瀬街道が続いており、県道はそれに沿うように進んでいました。交通量が気になったので次はこちらを走ろうかな。


間もなく、伊勢中川に着きました。10:30
近鉄の重要駅でジャンクションですが、駅前の栄え具合はそれに見合わずいまいち。
まだまだ進みます。


この辺りはただ走る区間でしたが、ここには伊勢街道があり、県道となって整備されているので走りやすいと思います。こちらの方が楽しいでしょう。とにかく走るのは面白くない!我々は一路県道24号などで松阪まで向かいました。街道の存在を早く知っていれば!


途中、上ノ庄駅があったので見てみました。10:45
なんにもない。改札もなければ駅舎も当然ない。なんなら架線もない。なのに魅力はある。さすが名松線。


そして、松阪駅着11:00
駅舎の上のオレンジの文字の「松阪駅」が印象的な駅。確か四日市もこんな感じだったかと。駅前は申し分なし。
念のため、ですが松阪は「まつさか」と呼びます。まつざかは間違い。また、「松坂」も誤植です。なんだけどさっきから変換にずっとこれが出てきて困っています。間違っていたらごめんなさい。


さて、駅をのぞいてみるとちょうど特急南紀が出発。特急ひだとして大阪で見たことはありますがあまり馴染みがないので新鮮。
時刻表に関しては、JR東海も近鉄ももらえないので1枚ももらえません!本数としては、圧倒的に近鉄に軍配が上がります。
中央口にはJRと近鉄の窓口が両方あり、会社間の中央改札等もないようです。


さて、次は外宮に向かいます。
松阪で休憩中に伊勢街道の存在をGoogleマップで気付き、ここから櫛田川まで行きます。
やっぱり車が少なめでしかも街道の雰囲気もあっていい。このことを帰ってから調べて、街道の存在を知りました。


途中、紀勢線を渡るところでちょうど快速みえが通過するのを見ることができました。単線区間だけあって、友人曰く「遅い快速やな」速いときは速いんですけどね。近くの駅は徳和駅。


三重県を進む中で気になったのは急発進する車。でもすぐに近くの信号に捕まってしまって自転車に追いつくのですが。これだけでは三重県の運転がどうとかは言えませんが、横断歩道止まらない率全国1位というのは一時ニュースになりましたよね。関連は?


櫛田川を渡ると、実はまだまだ伊勢街道が続いているのですが、それには気づかずそのまま県道37号を行きました。
バイパス道路のような店並びの中や、田園地帯をひたすら走り、宮川を渡ります。ちょっとここで伊勢感?


そして!
外宮到着12:30


橋の前に無料駐輪場があるのでここに停めて外宮に向かいます。


木そのままの素材の感じを残した鳥居が印象的。赤くないんですね。橋、これもまた真ん中が盛り上がった形で。そして川に立てられた柱。どこの神社でも見たことのないようなものがいくつもあります。
境内に入ると樹齢はいくらだろうかという木がいくつも生えて、ここが神聖であることを現しているように感じます。
建物(宮)もまた特徴的。屋根から突き出た柱が迫力のある造り。おそらくこういうこと全てに意味があるんだろうなあ。
境内にはいくつも神様が祀られた大小の別宮があり、全てを周ることができました。
外宮は「豊受大御神」(とようけのおおみかみ)が祀られており、衣食住をはじめ産業の守り神です。ありがたい。


さて、外宮の参拝を終えたところで次に内宮、、、の前におかげ横丁へ向かいます。お昼に何も食べていないのでお腹が空いています。


内宮から外宮は3キロちょっとなので自転車ならあっという間です。


おかげ横丁に着きました。13:45
しかし、かなり人が多い。かなり。まともに自転車に乗って前に進めません。降りて一旦五十鈴川を渡ります。近くの有料駐車場の人に駐輪場を聞くと、内宮A4駐車場の位置に駐輪場があるのだとか。なので、おかげ横丁側の河川敷を内宮方面に進んでいくと、ありました。しかも無料。止め方には多少工夫がいるとおもいます。五十鈴川沿いも川沿いに座っている人が多くいました。また、石切りをする人々も。神聖なところだよね?観光地ではない!


さて、自転車を止めたところでおかげ横丁へ。家族連れ、友人らしきグループ、そして結構な数のカップルで大にぎわいでした。
とりあえずお腹が空いたので伊勢うどんを食べます。近くのうどん屋で500円くらいだったかな。感想ですが、汁なしのかなり茹でた柔らかいうどん。つゆはなく、代わりに醤油ダレがかかっています。確かに美味しいですが、強いコシと魚介だしのつゆが欲しい!という多くの関西人には少し受け入れられそうにありません。調べてみると、伊勢うどんに対する酷評も多くありました。おそらく京阪神から訪れた観光客がそのように書いたのでしょう。でも今は空腹が少し満たされて美味しく感じました。
でもつゆがない分お腹はそれほど満たされなかったので次は赤福を食べます。5分くらい待って本店のイートインで赤福をいただけます。味の違いは正直はっきりとはわかりませんでしたが、美味しい赤福をいただけました。こちらはもちなのでお腹持ちが良かったです。帰りにお土産として赤福を買って帰りました(大阪ならどこでも売ってるのは内緒)。


さて、内宮へ向かいます。最初に見えるのはおそらく最も有名な宇治橋と鳥居です。ここから神聖な地へと足を踏み入れます。
そういえば外宮は左側通行なのですが、内宮は右側通行です。公式ホームページでもはっきり書かれていなかったので理由は不明です。ちなみに、参拝前は公式ホームページを一読すると面白いと思います。


さて、正宮(こちらはしょうぐう)へと向かいます。撮影禁止となって、現れるのはこれまた豪華な建物です。建物の様子としては外宮の正宮と同じですが、少し広く感じ、より迫力を感じました。
また、外宮同様こちらも全ての別宮に参拝できました。


さて、後は帰るのみです。
友人が明日用事があり、早く帰りたいと思っていたので特急で帰ることにしたのですが、結構時間はギリギリ。近くの五十鈴川駅から帰ることにして、さて、間に合うか。


駅までは飛ばして。歩道には駅へ向かう人々が歩いていました。
駅に着くと、窓口には想定外の行列。特急は全席指定ということだったので並んで購入。一番後ろの席を取りました。


急いで輪行して、一応余裕を持って電車に乗り込むことができました。あまり乗車位置が分からないので困りましたが。


最後尾の1号車は喫煙ルーム(!)がありそこにはスペースの余裕があるので止めることができました。のちに、タバコのにおいに悩まされることになりましたが、、、。


ポン、ポン、と宇治山田、伊勢市です。早い。とにかく近鉄特急は快適。新幹線みたいに快適だなあと思ったら、共通点として標準軌というのもなんらかの関係がありそうです。静かで揺れもない。


田園地帯が多い近鉄沿線は基本的に視界を遮るものがなく景色がいい。いや、いつも電車に乗るのは夜だから今日が珍しく感じるのか?


伊勢中川まで早い。ドアは両側開くようで、乗り換えの便宜を図っていました。扉は折り戸で、これは珍しいかもしれません。数としては減る一方のものです。関西本線の非電化区間を走っているキハ120系もたしか折り戸でした。異郷感。


次の伊賀神戸までは駅間が長く、それからは行きで見たような景色が続きます。桜井からはある程度市街地を走り、そしてトンネルを抜けて大阪府へ。ここは自転車で登ったところだ。大阪府に入ってからも自分がどこを走っているか分からない。高安と長瀬あたりで減速がありましたが、ここまでほぼ最高速度だったのはすごい。田舎でも強い近鉄。


あっという間に鶴橋に着きました。18:37
帰ってきたなあという感じ。まずは、この地があそこまで繋がっているということにすごいなと思います。


家に帰ったのは20:00。
十分余裕を持って帰ってくることができました。やっぱり途中で輪行したのはとてもよい判断だったと思います。輪行せずに行くと、伊勢神宮の参拝は中途で終わってしまい、残念なことになっていたと思います。また、今は伊勢を訪れる人が多いことがわかったのでしばらくは伊勢には行かないでおこうと思います。オフシーズンの時にいこう。いくとすれば、、、賢島?


賢明な判断だった伊勢神宮ライドでした。